| 【大学事情】 |
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あと10年もすれば日本の大学は少子化の影響で「定員割れ」となるそうである。 「そうなると、誰でも大学にはいれるのかな?」と受験生の息子はのんきに言う。 しかし10年も遊ばれては親がいい迷惑なので、なんとか賞味期限内に 大学に行ってもらいたいもんである。 日本の大学は「入るのは大変難しい」が「出るのは簡単」と言われている。 受験生の中には、高校時代の勉強だけでは物足らず(本人の意志ではなく)、 高校卒業後さらに特別な 学校に通う学生も少なくはない。 かく言うオジサンもフツーの高校生だったので「現役」で「予備校」に入学した。(当たり前か!) 大学に入った時、クラスの最初の集まりがあり各自の自己紹介の時が非常に印象的であった。 なにしろ現役で入学してくる者が少ない学部であったので、殆どの学生が出身は「○○予備校」といっていた。 その予備校のランクで双方の値踏みをしたものであった。 所変って、お国変ってスウェーデンのお話。 スウェーデンでは高校から大学にストレートに進学するケースは稀で、職に就いたり、 旅をしたり、軍隊に入隊したりとさまざまな人生経験を経たのち、高等教育が自分にとって 必要だと確信するに至った人物が大学へ進学する 傾向が強いので、学生の質は相対的に高いそうである。 高校を卒業して10年が過ぎてから技術系の大学に進学し、航空会社の技師として高給優遇されている という例もあらしい。 スウェーデンは「学歴社会」ではないが「資格社会」なので、自分の希望する職種に関連する学位を保持する ことが好ましいとされる。 日本の大学で、例えば「中国語」を専攻した学生は卒業後、商社やメーカーなどへの 就職の機会が開けてくるが、スウェーデンでは語学は語学にしかすぎない。 経営や工学などの学位をさらに取得し、グレードアップをはかることこそが 就職のコツであり、「文系」と「理系」の二つの学位を持つことも珍しくないそうである。 日本のような「4月一斉入社」は存在しないため、在学中に仕事が見つかった場合は 躊躇なく大学を「辞めてしまう」ケースも少なくないが、大学にはいつでも戻ることが可能である。 たとえ10年後であろうとも。 まさに致命的に日本と違う点であろう。 日本の大学は国立私立を問わず、産業界へ人材を供給するために存在すると言っても決して過言ではない。 かつて「大学出」が「幹部候補生」と言われた時代もあったし、現在でもそれに近い社風制度の 企業も少なくはない。 卒業生が如何に「有名企業」に就職したかを競って自慢している大学も多い。 「出身大学」が幅を利かすのは「高級官僚」の社会と、特定の学閥で構成されている 医学界などといわれているが、民間でもまだまだそんな風潮はいたるところで残っている。 オジサンの息子は将来、環境問題に取り組むため「映像シミュレーション」を駆使する 技術者になりたいと言っている。 いわゆる3次元画像処理の世界である。 だが「勉強の合間」に「3Dゲーム」に夢中になっている息子を見ると、「環境問題」は遥か遠い所にある気がする。 <2003.9.21>
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