| エッフェル塔を売る? |
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芸術の都パリのシンボルといえば、エッフェル塔。これは誰もが認めることでしょう。しかし、驚いたことに、このエッフェル塔を同じ手口で二回も売却した人がいるのです。その男の名は「ヴィクトール・ルースティヒ」、チェコスロヴァキア生まれの“詐欺師”です。 1925年3月、パリの高級ホテル、オテル・クリヨンに滞在していたルースティヒの目に、政府がエッフェル塔の維持費に不安を持っているという新聞記事がとまりました。「これだ」とひらめいたルースティヒは、早速政府の便箋を偽造、5人のスクラップ業者に招請状を送り付けました。 オテル・クリヨンの会議室で、ルースティヒは、エッフェル塔の維持が困難になったので、解体して払い下げることになった、壊せば7000トンの鉄くずになる、と業者たちに説明をしました。 そのあと、彼は、業者たちをエッフェル塔に案内しました。その際、そこの従業員たちが動揺すると困るからといって、この件については言葉に出さないようにと業者たちに釘をさしました。 5人のうち、ポアソンという業者が話にのってきたので、ルースティヒは、契約を確実にするためだと言って、高額の賄賂(わいろ)を要求しました。次の日、彼から賄賂を受け取ったルースティヒは、その足でホテルの裏口から逃げ出しました。 ところが、ポワソン、どういうわけか被害を警察に届けなかったので、ルースティヒは翌年また同じ手を使ったのです。 それからのルースティヒ、のちにアメリカに渡り、ある人物からから5万ドルをだましとります。しかし、これはあまりに無謀と思った彼は、少しあとでそれを持ち主に返しました。その持ち主は、彼の態度がいいと言って、500ドルの褒美をくれたそうです。結局、いい詐欺師なのやら、悪い詐欺師なのやら、 判断は皆さんに...。 |