得体の得体
真の姿や正体、本当のことが見えないことを「えたいが知れない」と言うが、漢字で書くと「得体」となる。でも、得をする体?体を得る?という具合に、実は得体が知れないのはこの言葉自体…。通じないことも無いが。
一説によると「得体」というのは当て字で、この漢字自体に相応の意味があるわけではないから、と言われる。本来は「衣体」と書き、僧侶の衣装のこと。僧侶の正装、ユニフォームは仏教の宗派によって、さらにその僧侶の位によって形や色が分かれていた。よく見る黒い衣装は最下層の僧侶のもので、簡略的なものとしても使われる。
つまり、本来の「衣体が知れない」とは僧侶を見て、その宗派や位の高さが不詳であり、正体が分からない…という意味になるのである。さらにもう1つ、「ていたらく(為体)」の音読み「いたい」から転じたとも言われる。現在ではネガティブな意味で使われるが、本来は有様や実体を表わす言葉。やはり正体が知れない、というような意味になるわけである。


                戻る