エテ公
猿の事を擬人化した表現に「エテ公」というものがある。エテという言葉自体に「猿」という意味があるのか、というと全く無い。実はこれは忌み言葉を避けるために作られた言葉。忌み言葉とは結婚式で「切る」は禁句、もっとわかりやすく言えば、受験生に「落ちる」と言わないようにするようなもの。
昔は「朝は猿という言葉を口にしてはいけない」ということが全国的に言い伝えられていた。これは「猿」が「去る」に通じることから嫌われたもので、中には「〜でござる」という実際には去るとは関係なくても連想させるものさえ禁句にしたところもあったという。特に商家や博徒らの間では絶対的禁句。
「猿」という言葉を口に出来ないため、「得て」「得手」という言葉に置き換えるということが行われていた。そこから「エテコウ」「エテキチ」などという表現が生まれたのである。ちなみに、誤って猿という禁句を言ってしまった場合、すぐに「犬」と言い直せばよかった。犬猿の仲というわけである。


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