縫合は何縫い?
転んだり、刃物で切ってしまったりすると、そのパックリあいた傷口をふさぐために「縫合」をする。手術が終わった人からたいてい聞くのが「何針」縫ったか。どうして縫い目の「目」じゃなくて針の数なんでしょうか。実は手術の縫合の仕方には、場所や用途に応じていくつかのパターンがあります。
かがり縫いに近い「連続縫合」と呼ばれる縫い方は、主に「体の中」を縫う時、たとえば、腹膜を縫うときに使われます。ところがこのような1本の針で連続的に縫って行く縫い方は、皮膚にはほとんど使われません。なぜかと言えば、これは1ヶ所でもほどけると、糸が連続しているために、傷口が開いてしまう可能性があるから。そのため皮膚を縫うときには、たいてい1針で1目、1本の糸、1個の玉止めを作ります。これが「何針」という表現のもと。
この1針1目の縫い方には2通りの方法があります。「結節」「マットレス」という縫い方。結節は簡単で素早く縫えるのですが、見た目が劣ります。それに対し、マットレスは皮膚に2回糸を通すため、手間はかかるものの、しっかりくっつきます。どちらを選ぶかは医者の勘と技術。縫合する時は、皮膚だけでなく中の毛細血管も繋ぎ合わせるので、そのときの皮膚の状態からきれいに仕上がりそうな方を選ぶわけです。

余談ですが、結節の場合、ゆるく縫うと傷口がへこむのだとか…。



                戻る