寺院の白砂
欧米では"日本の美"として紹介されることの多いお寺の庭。白い砂が敷き詰められていて、ところどころに黒っぽい岩があって…という具合。今では美の表現として知られるが、もともとは実用的な意味があったもの。
その昔、湿地を埋め立てて造営された平安京は、雨が降るとぬかるみが出来て、非常に不便だった。そのため、砂を入れて水はけを良くしていた。やがて、美しさ、清めの意味も込めて、身分の高い人が通る場所に白砂を敷くようになり、高貴な人が参拝に訪れる寺院でも行われるようになったのである。
時代は流れ武士の時代になっても白砂を敷く習慣は残ったが、お偉いさんが来るたびに盛り砂を崩して敷くというのは面倒だ、ということで、常時白砂は敷きっぱなしということになった。そして今でも、特に武士の信仰を集めた禅寺では、白砂を敷いているところがたくさん残っている、というわけである。


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