鼠小僧の真実
江戸時代の大泥棒、鼠小僧こと本名次郎吉。1797(寛政9)年に歌舞伎中村座の木戸番の長男として生まれ、のちに勘当された実在の人物。武家屋敷からお金だけを盗み、それを貧しい庶民へ配った「義賊」として有名。
実は武家屋敷を狙ったのは正義感からではない。商家よりも警備が手薄で、被害にあっても盗賊に入られること自体を恥とし、体面を守るため滅多に届け出ないから。盗んだ総額は諸説あり、現在の価値で1億円以上、多くて数十億円と言われている。そのお金は庶民に配ったわけではなく、ほとんど酒と博打に使ったというから浪費ぶりも大物。
武家屋敷という権力に挑んだこと、人を傷付けなかったこと、捕まる前に妻を離縁したこと、大金を盗んだ割に質素な生活をしていたことなどから、義賊的な噂が広まったと考えられている。ちなみに両国の回向院にある彼の墓は、削って持っておくと博打に強くなるという言い伝えがあり、削り取るものが後を絶たないため、削り取り用の石も建てられている。


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