| 【日本の行方】 |
|
第43回衆議院総選挙が終わった。 選挙前のマスコミの煽りのおかげで「二大政党」らしきものが誕生した。 開票後、自民党は単独過半数に届かず、一部には敗北感らしきものが 漂ったが、翌日には党のトップが落選した「保守新党」なる党が、 自民党に吸収され、さらにお決まりの無所属で当選した候補者も入党し、 結果的には「絶対安定多数」になった。 すなわち、選挙前と政権はまったく変わらずということである。 困ったことに、本来ならば「政権取り」に敗れたはずの民主党の党首が、 40議席も増えて自画自賛していることである。 大きく変ったのは、二大政党の狭間で共産党と社民党の議席が激減したこと。 社民党は土井党首が責任を取り党首を辞任。 しかし二周り以上も年の若い新党首の下には幹事長が決まらない状態である。 頑なに「護憲」「平和」と唱えてきたことが、もはや国民には受けいられないのだと 一部では口やかましい。しかし、この頑なさがなくなったら日本はどうなるのだろう。 直近の大きな問題は自衛隊の「イラク派兵」である。 政府自民党は「イラク派遣」といっている。 まさに、この言い換えは、かつて東アジアへの「侵略」を「進出」といったことと根は同じ。 ところで、イラクへの自衛隊の「派遣」は誰によって依頼されたのだろう。 もちろん、イラクではない。 民主党も言っているように、国連決議に基づく要請でもない。 すでに周知の事実なのだが、米国の強力な要請に従っているだけである。 それではなぜ、米国の言うとおりにするのだろう。 今年の8月29日に外務省を事実上解雇された元レバノン大使の天木直人氏は言う。 「自衛隊のイラク派遣はイラクの和平回復や戦後復興の真の要請に応えるものではなく、 どうやって自衛隊の危険を最小限に抑えて米国の要請を満たせるか、 という国内政治上の配慮からのみ決められている」と。 さらに天木氏はこう言う。 「小泉首相は自衛隊の派遣を国際協調の証であると繰り返し絶叫していますが、 米国以外のどの国が日本の自衛隊派遣を望んでいるのでしょう。むしろ反対、 警戒する国のほうが圧倒的に多い。自衛隊自体が、このようなご都合主義の 海外派遣に断固反対するべきだと思います」。 自衛隊のイラク派兵で日当が「3万円」、死亡時は「9000万円」が支給されると 以前TVで報道されていた。 折角、愛国心を声え高々に唱えているにも関わらず、イラクでお国のために死ねと、 本気で言えるのだろうか、日本の政府は? 死ぬ前にイラク人を殺すことになる可能性のほうがより大きく、そうなったら自衛隊は、 米国の手先の単なる殺人集団となってしまう。 日本の行く末は段々と危険な方向に向かっている。 <2003.11.16>
|