にじり口
茶室には高さ・幅が60cmほどの小さな出入口がある。これは躙口(にじりぐち)と呼ばれるもの。「にじる」というのは両拳をついて膝で進むような動き方のこと、躙口を通る時には文字通りそういう格好になる。
なぜこんな入りにくい構造になっているのか。それは茶室が外とは別の世界という考え方があるから。外のけがれを躙口を通ることで落とす、地位・身分の高い人でも頭を下げさせる、という目的で作られたもの。武士は刀を差したままでは入りにくくなっている。
空間演出という効果もある。部屋自体は小さな茶室だが、躙口を通って入ると高さと奥行きを感じることが出来る。戸を閉めてしまえば壁となって別世界の完成というわけ。ちなみに特に位の高い人には障子や襖の貴人口(きにんぐち)という出入口が設けられていることもあるが、やはり通常より低めに作ってあることが多い。


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