| 【立体視力】 |
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最近なぜか平気で街中でぶつかる人がいる、と以前「つぶやいた」ことがある。 この時は小さい時の「躾」が足りなかったのだろう、くらいにしか思わなかった。 ところがある学校の先生の話しを聞いて「躾」とは別の原因があるということがわかった。 「校内で正面衝突をする」「ボールを受け損ねて顔で受ける」といった現象が増えているそうである。 昔もクラスに一人か二人くらいは、球技が苦手な子とか、かなり度の強い眼鏡を かけている子はいたが、正面衝突なんてことは記憶にはない。 * 昨年の文部科学省の学校保健統計では、14歳の子どもの53%が、裸眼視力1.0未満とのこと。 オジサンの子どもの頃、1962年では27%。 つまり、視力の悪い子の割合が、この40年間で2倍近く増えたということである。 また、視力の低下と共に、左右の視力が極端に違う子が増えているという。 先ほどの先生の話しの現象は、明らかに「立体視力」がおかしいことと大いに関係があるらしい。 「立体視力」とは、階段で足を踏み外さない、穴があったらよけて通るといった、 社会的な活動をする上で重要な能力である。 この能力は、左右の目を使う中で発達していくものといわれている。 しかし、小さな頃からテレビやビデオ、ゲームなどの平面画面と接していると、 片方の目で充分識別できるので、立体視力は必要がなく、未発達状態になるという。 さらに、外に出て立体的な空間で動き回る時間が少なくなったので、両方の眼を使って、 立体的に物をつかまえる立体視力が発達しなくなるという。 * 子供の頃から、オジサンの昔のように「子どもらしい」遊びをしていない人が大きくなって、 物事を平面的にしか捉えられなくなると、実はいろいろなところに影響を及ぼすのである。 衆議院選挙がまだ公示されていないにも関わらず、街中は候補者のポスターが至る所に 貼られている。勿論、事前選挙運動になるので法の目を欺くため、「時局報告会」という 名目でポスターには表示されている。しかし、小さくかかれたその日付を見ると、なんと 2ヶ月も先になっている。大方の人は、そんな先のことには興味がなく、ポスターに写っている 人物の顔に関心は向く。 自由民主党の次期候補者のポスターには、小泉首相が「大抜擢」と自賛している、 安部晋三幹事長の写真が候補者と並んで、見境も無く、あちらこちらに貼られている。 あきらかに「大抜擢」とは選挙向けというのがミエミエなのであるが、残念ながら、巷では 特に年配の婦人の中では、その平面的な写真映りの良さから受けが良い。 過去に政治的な実績が無くても、拉致問題に乗じて北朝鮮の脅威を煽る稀に見る タカ派政治家の顔にだまされてはいけない。 特に日本の将来を決めかめない重要な選挙の時ほど、左右の目をしっかり使って、 候補者を立体的に、時にはその裏までを見通して選ばなければならないであろう。 <2003.10.19>
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