城の松
今残っている城の全てが全てというわけじゃないかもしれないけど、城の中にはなぜか松の木が立っている。それになぜか城には松がよく似合う。どうして松なのだろうか、それは単に城を引き立てるためだけのものなのだろうか、というとそうでもない。
松からは松脂がとれ、それは照明や燃料として利用できる。松脂からとれる油は止血薬としても使われていた。それだけではない。戦いが始まり籠城する事になった時、もっとも問題となるのは「食糧」である。だが、松はこれも解決する。松は食用にもなる。松の皮は昔から救荒食とされていた。
松の外側の黒い皮を削ると、その下には白い生皮が出てくる。それを剥ぎ取って、臼でつき砕き、水に浸してあくを抜き、その汁をこして乾かすと粉になる。それと米麦の粉などを混ぜて餅にする。これを松皮餅という。確かに城に松は似合うような気がするかもしれないが、それは本当に利用価値があったからで、なんの役にも立たないのであれば、どの木でもよかったのである。


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