電算労機関紙「コンピュータ」第288号 より

東京労働局「派遣・業務請負適正化キャンペーン」より
ソフト業界の違法状態は常識!?

2005年9月9日

去る8月3日、午前10時より、東京労働局にて労働者派遣事業適正運営協力員*1会議がありました。行政運営の報告の中で昨年10月、11月に実施した「派遣・業務請負適正化キャンペーン」の実施結果報告がありました。

その中で、期間中に把握した重大違反事例として々渋づ多重派遣、一人請負派遣の2つを上げています。ともに職業安定法44条「労働者供給事業の禁止」違反です。労働者供給事業は労働組合が厚生労働大臣の許可を得たときにのみ行うことができます(職業安定法45条)。々渋づ多重派遣については下図(6重派遣!!の例)とともに次のように報告しています。

6重派遣.png

「労働者が関与し得ないところにおいて業者間で業務委託契約が結ばれ、数次の業者を経て、就業先である大手企業の指示の下に、労働者がシステム運用・開発に携わっていた。(職業安定法44条「労働者供給事業の禁止」違反)中間に介在する業者の中には、労働者を別の業者に送り込むだけで、中間利益を得ていたものも多数存在していた。聴き取る中で、こうした違法な状態は、本事案に限らず「業界において常識化している」旨の発言が関わっていた業者の多くから聞かれた。」

これら2つの違反は私たちのソフト業界で常々見られるものですが、業界の健全な発展を考えると看過することはできません。東京労働局がソフト業界の実態を認識したということで、東京労働局との協力の下、業界の健全化を目指し、厚生労働省や経済産業省への要請なども行いつつ、運動を進めていく必要があります。


労働者派遣事業適正運営協力員
労働者派遣事業適正運営協力員制度は、労働者派遣事業の適正な運営及び適正な派遣就業の確保に関する施策に協力して、派遣元事業主、派遣先、派遣労働者等の相談に応じて、専門的な助言を行うこと等を目的とする制度です。東京都には厚生労働大臣が委嘱した労働者側38名、使用者側38名、合計76名の労働者派遣事業適正運営協力員がいます。